「オンラインストレージを導入したいけど、どれを選べばいい?」「無料と有料の違いは?」「セキュリティは大丈夫?」
オンラインストレージ(クラウドストレージ)は、ファイルをクラウド上に保存し、どこからでもアクセスできるサービスです。テレワークの普及により、企業での導入が急増しています。
本記事では、主要なオンラインストレージを比較し、選び方を解説します。
オンラインストレージとは
基本的な仕組み
オンラインストレージは、インターネット経由でファイルを保存・共有できるクラウドサービスです。
基本機能:
- ファイルのアップロード・ダウンロード
- フォルダによる整理
- ファイル・フォルダの共有
- 複数デバイスでの同期
- バージョン管理
導入のメリット
1. どこからでもアクセス
- オフィス、自宅、外出先
- PC、スマホ、タブレット
- インターネット接続があればOK
2. ファイル共有が簡単
- リンクを送るだけで共有
- 大容量ファイルも問題なし
- リアルタイムで共同編集
3. データの安全性
- 自動バックアップ
- 冗長化によるデータ保護
- 災害時も安心
4. コスト削減
- サーバー管理が不要
- 初期投資が少ない
- 使った分だけ支払い
ファイルサーバーとの違い
| 項目 | オンラインストレージ | ファイルサーバー |
|---|---|---|
| 初期費用 | 低い | 高い |
| 運用管理 | 不要 | 必要 |
| アクセス | どこからでも | 社内ネットワーク中心 |
| スケーラビリティ | 柔軟 | 拡張が大変 |
| セキュリティ | サービス提供者依存 | 自社でコントロール |
主要サービス比較
Google ドライブ(Google Workspace)
概要: Googleが提供するクラウドストレージ。Google Workspaceの一部として利用可能。
特徴:
- Googleドキュメント、スプレッドシートとの連携
- 強力な検索機能
- AIによるファイル提案
- 外部ユーザーとの共有が簡単
料金(Google Workspace):
| プラン | 月額/ユーザー | ストレージ |
|---|---|---|
| Business Starter | 816円 | 30GB/ユーザー |
| Business Standard | 1,632円 | 2TB/ユーザー |
| Business Plus | 2,448円 | 5TB/ユーザー |
| Enterprise | 要問合せ | 無制限 |
向いている企業:
- Google Workspaceを利用中
- Gmailをビジネスで使いたい
- 共同編集を多用する
OneDrive(Microsoft 365)
概要: Microsoftが提供するクラウドストレージ。Microsoft 365の一部として利用可能。
特徴:
- Office製品(Word、Excel等)との完全連携
- Windows PCとの親和性
- SharePointとの統合
- オフライン同期が優秀
料金(Microsoft 365):
| プラン | 月額/ユーザー | ストレージ |
|---|---|---|
| Business Basic | 899円 | 1TB/ユーザー |
| Business Standard | 1,874円 | 1TB/ユーザー |
| Business Premium | 3,298円 | 1TB/ユーザー |
向いている企業:
- Microsoft Officeを多用
- Windows環境が中心
- SharePointを使いたい
Dropbox Business
概要: クラウドストレージ専業のパイオニア。シンプルで使いやすいUIが特徴。
特徴:
- 直感的なUI
- 高速な同期
- スマートシンク(ディスク容量節約)
- 豊富なサードパーティ連携
料金:
| プラン | 月額/ユーザー | ストレージ |
|---|---|---|
| Plus(個人) | 1,500円 | 2TB |
| Essentials | 2,640円 | 3TB |
| Business | 1,980円/ユーザー | 9TB〜 |
| Business Plus | 3,168円/ユーザー | 15TB〜 |
向いている企業:
- シンプルさを重視
- 様々なツールと連携したい
- デザイン・クリエイティブ業界
Box
概要: 法人向けに特化したクラウドストレージ。セキュリティと管理機能が強み。
特徴:
- 高度なセキュリティ機能
- 詳細な権限管理
- ワークフロー機能
- コンプライアンス対応
料金:
| プラン | 月額/ユーザー | ストレージ |
|---|---|---|
| Business | 1,881円 | 無制限 |
| Business Plus | 3,135円 | 無制限 |
| Enterprise | 4,620円 | 無制限 |
向いている企業:
- セキュリティを最重視
- 大企業・金融・医療
- コンプライアンス要件が厳しい
比較表
| 項目 | Google ドライブ | OneDrive | Dropbox | Box |
|---|---|---|---|---|
| 最低料金 | 816円/月 | 899円/月 | 1,980円/月 | 1,881円/月 |
| ストレージ | 30GB〜 | 1TB | 9TB〜 | 無制限 |
| Office連携 | ○ | ◎ | ○ | ○ |
| セキュリティ | ○ | ○ | ○ | ◎ |
| 使いやすさ | ○ | ○ | ◎ | ○ |
| 日本語サポート | ○ | ◎ | ○ | ○ |
選び方のポイント
1. 既存環境との相性
Google派:
- Gmail、Googleカレンダーを利用 → Google ドライブ
- Googleドキュメントで共同編集 → Google ドライブ
Microsoft派:
- Outlook、Teamsを利用 → OneDrive
- Word、Excelを多用 → OneDrive
2. 必要なストレージ容量
計算方法:
- 1ユーザーあたりの使用量を推定
- 将来の増加も考慮
- 動画・画像が多い場合は多めに
目安:
- 一般的なオフィスワーク:10〜50GB/ユーザー
- クリエイティブ業務:100GB〜1TB/ユーザー
3. セキュリティ要件
確認ポイント:
- 暗号化(転送時・保存時)
- 多要素認証
- アクセスログ
- DLP(データ損失防止)
- 認証取得(ISO27001、SOC2等)
4. 予算
コスト計算:
- 月額料金 × ユーザー数 × 12ヶ月
- 導入・移行コスト
- トレーニングコスト
導入の進め方
Step 1: 要件整理
確認事項:
- ユーザー数
- 必要ストレージ容量
- 連携したいサービス
- セキュリティ要件
- 予算
Step 2: サービス選定
評価方法:
- 無料トライアルで検証
- 実際の業務で使ってみる
- ユーザーの声を収集
Step 3: 移行計画
計画すべき内容:
- 移行対象データの整理
- フォルダ構造の設計
- アクセス権限の設計
- 移行スケジュール
- ユーザー教育
Step 4: 移行実施
移行方法:
- 新環境の構築
- データのコピー(同期)
- テスト・検証
- 切り替え
- 旧環境の停止
Step 5: 運用開始
運用ルール:
- フォルダの命名規則
- 共有のルール
- 定期的な整理
- 監視・監査
セキュリティ対策
基本設定
必須の設定:
- 強力なパスワードポリシー
- 多要素認証(MFA)
- 自動ログアウト
- デバイス管理
アクセス権限
最小権限の原則:
- 必要な人に必要な権限のみ
- 定期的な棚卸し
- 退職者のアクセス削除
権限レベル:
- 閲覧のみ
- 編集可能
- 共有可能
- 管理者
外部共有のルール
推奨ルール:
- 共有リンクの有効期限設定
- パスワード保護
- ダウンロード禁止オプション
- 共有履歴の監視
監査・モニタリング
監視すべき項目:
- アクセスログ
- 共有アクティビティ
- 大量ダウンロード
- 異常なアクセスパターン
よくある質問
Q. 無料版でも業務利用できますか?
A. 可能ですが、容量制限、セキュリティ機能の不足、サポートなしなどの制約があります。本格的な業務利用には有料プランを推奨します。
Q. データが消えたらどうなりますか?
A. 主要サービスは複数のデータセンターで冗長化しており、データ損失のリスクは極めて低いです。また、バージョン履歴から復元も可能です。
Q. 既存のファイルサーバーと併用できますか?
A. はい、段階的に移行することも可能です。同期ツールを使って並行運用することもできます。
Q. 他社からの乗り換えは簡単ですか?
A. 基本的にはファイルをダウンロードして再アップロードするだけです。大量データの場合は移行ツールを使うと効率的です。
まとめ
オンラインストレージは、現代のビジネスに欠かせないインフラです。
選び方のポイント:
-
既存環境との相性
- Google派 → Google ドライブ
- Microsoft派 → OneDrive
- こだわりなし → 使いやすさや機能で選ぶ
-
必要な機能を見極める
- 基本的なファイル共有 → どれでもOK
- 高度なセキュリティ → Box
- Office連携重視 → OneDrive
-
コストを計算する
- ユーザー数 × 月額料金
- 将来の拡張も考慮
-
セキュリティを確保する
- MFAの有効化
- アクセス権限の管理
- 外部共有ルールの策定
まずは無料トライアルで使い勝手を確認してみてください。
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※本記事の情報は2025年1月時点のものです。各サービスの機能や料金は変更される可能性がありますので、最新情報は公式サイトをご確認ください。