「GA4に移行したが、使い方がわからない」「コンバージョン設定の方法を知りたい」「レポートの見方がUAと違いすぎて困っている」
Google Analytics 4(GA4)は、2023年7月にユニバーサルアナリティクス(UA)が終了して以降、Webサイトのアクセス解析における標準ツールとなりました。しかし、UAとは設計思想が大きく異なるため、多くのマーケターが使いこなせていないのが現状です。
本記事では、GA4の基本的な使い方から、コンバージョン設定、レポートの見方、実践的な分析手法まで、2026年最新の情報と実際の導入事例を交えて徹底解説します。
GA4とは?UAとの違い
GA4の概要
GA4(Google Analytics 4)は、<a href="https://marketingplatform.google.com/about/analytics/" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">Google Marketing Platform</a>が提供する最新のアクセス解析ツールです。従来のUA(ユニバーサルアナリティクス)とは根本的に異なる設計思想で構築されています。
GA4の主な特徴
- イベントベースのデータ計測 - すべての行動を「イベント」として記録
- Webとアプリを統合して分析可能 - クロスプラットフォームの行動を追跡
- 機械学習による予測分析 - 購入確率や離脱確率を自動予測
- プライバシーに配慮した設計 - Cookie規制を見据えた設計
- BigQueryとの無料連携 - 大規模データ分析が無料で可能に
実際に移行して感じたUAとGA4の違い
私たちが50社以上のGA4移行支援を行う中で、特に戸惑われるポイントをお伝えします。
最も大きな違い:「直帰率」がなくなった
UAでは「直帰率」が重要指標でしたが、GA4では「エンゲージメント率」に置き換わりました。これは単なる名称変更ではなく、考え方の根本的な転換です。
- UA直帰率 = 1ページだけ見て離脱した割合
- GA4エンゲージメント率 = 意味のある関わりがあった割合(10秒以上滞在、2ページ以上閲覧、CVあり)
「直帰率が高い=悪い」ではなく、「エンゲージメントがあったかどうか」で評価する設計です。
UAとGA4の主な違い一覧
| 項目 | UA | GA4 |
|---|---|---|
| データモデル | セッションベース | イベントベース |
| 計測対象 | Webのみ | Web + アプリ |
| 直帰率 | あり | エンゲージメント率に変更 |
| ビュー | あり | なし(データストリーム) |
| 目標設定 | 目標 | コンバージョン(キーイベント) |
| 機械学習 | 限定的 | 予測指標、異常検知など充実 |
| データ保持期間 | 最大50ヶ月 | 最大14ヶ月(無料版) |
| BigQuery連携 | 有料のみ | 無料で可能 |
GA4の初期設定
ステップ1:GA4プロパティの作成
<a href="https://analytics.google.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">Google Analytics</a>にログインし、以下の手順で設定します。
- 管理(歯車アイコン)をクリック
- 「プロパティを作成」をクリック
- プロパティ名、タイムゾーン(日本)、通貨(JPY)を設定
- ビジネス情報を入力
設定のポイント: タイムゾーンと通貨は後から変更できますが、過去データには影響しません。最初から正しく設定しましょう。
ステップ2:データストリームの設定
データストリームは、Webサイトやアプリからのデータ収集設定です。
Webサイトの場合
- 「ウェブ」を選択
- WebサイトのURLとストリーム名を入力
- 「ストリームを作成」をクリック
- 測定ID(G-XXXXXXXXXXの形式)をコピー
ステップ3:トラッキングコードの設置
GA4のトラッキングコードをWebサイトに設置します。
方法1:直接設置
<!-- Google tag (gtag.js) -->
<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=G-XXXXXXXXXX"></script>
<script>
window.dataLayer = window.dataLayer || [];
function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
gtag('js', new Date());
gtag('config', 'G-XXXXXXXXXX');
</script>
方法2:Googleタグマネージャー(GTM)経由(推奨)
<a href="https://tagmanager.google.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">Google Tag Manager</a>を使用すると、タグの管理が容易になり、追加の計測設定も柔軟に行えます。特に以下のケースではGTM経由を強く推奨します。
- 複数のタグを管理している
- ボタンクリックなどのイベントを計測したい
- マーケティングタグ(広告タグなど)を追加する予定がある
ステップ4:拡張計測機能の確認
GA4では、以下のイベントが自動的に計測されます(拡張計測機能)。
| イベント | 内容 | 用途 |
|---|---|---|
| page_view | ページビュー | 基本的なアクセス計測 |
| scroll | 90%スクロール | コンテンツの読了率 |
| outbound_click | 外部リンクのクリック | 離脱先の把握 |
| site_search | サイト内検索 | ユーザーニーズの把握 |
| video_engagement | YouTube動画の再生 | 動画コンテンツの効果 |
| file_download | ファイルのダウンロード | 資料DL数の計測 |
管理画面の「データストリーム」→「拡張計測機能」から、必要に応じてオン/オフを切り替えられます。
コンバージョン(キーイベント)の設定
GA4では、従来の「目標」に相当する機能が「コンバージョン」です。2024年3月に「キーイベント」という名称に変更されましたが、機能は同じです。
コンバージョン設定の基本手順
方法1:既存イベントをコンバージョンに設定
- 管理 → プロパティ設定 → 「イベント」を選択
- コンバージョンにしたいイベントを見つける
- 「コンバージョンとしてマークを付ける」をオンにする
方法2:新規イベントを作成してコンバージョンに設定
- 管理 → プロパティ設定 → 「イベント」を選択
- 「イベントを作成」をクリック
- イベント名と条件を設定
- 作成後、コンバージョンとしてマーク
業種別・おすすめコンバージョン設定
導入事例:BtoB企業(製造業F社)
「UAの頃は『問い合わせ完了』だけを目標にしていましたが、GA4移行を機に計測を見直しました。今は『資料ダウンロード』『見積依頼』『問い合わせ完了』の3段階で計測し、どのコンテンツが商談に繋がっているかを分析しています」(マーケティング部 山本様)
| 業種 | 推奨コンバージョン | 設定方法 |
|---|---|---|
| BtoB | 問い合わせ完了 | サンクスページのpage_view |
| BtoB | 資料ダウンロード | file_downloadイベント |
| EC | 購入完了 | purchaseイベント |
| EC | カート追加 | add_to_cartイベント |
| 店舗 | 電話タップ | カスタムイベント(GTM経由) |
| メディア | 会員登録完了 | sign_upイベント |
サンクスページでのコンバージョン設定例
問い合わせ完了後のサンクスページ(/contact/thanks)をコンバージョンに設定する手順:
- 「イベントを作成」をクリック
- カスタムイベント名:contact_complete
- 一致する条件:
- パラメータ:event_name
- 演算子:次と等しい
- 値:page_view
- 追加条件:
- パラメータ:page_location
- 演算子:次を含む
- 値:/contact/thanks
- 保存後、コンバージョンとしてマーク
注意点: 「page_location」は完全なURLを含むため、「次を含む」で部分一致させる必要があります。
GA4レポートの見方
レポートの基本構成
GA4のレポートは、以下の構成になっています。
| メニュー | 内容 | 使用頻度 |
|---|---|---|
| ホーム | 概要ダッシュボード | 毎日 |
| レポート | 標準レポート(集客、エンゲージメント等) | 週次 |
| 探索 | 自由形式の分析 | 月次・詳細分析時 |
| 広告 | 広告効果の分析 | 広告運用時 |
週次で確認すべき重要レポート
1. 集客レポート → トラフィック獲得
「どこから来たユーザーが成果に繋がっているか」を把握します。
確認ポイント:
- オーガニック検索のユーザー数推移
- 有料広告のCV数とCVR
- 参照元/メディアごとの成果比較
2. エンゲージメント → ページとスクリーン
「どのページが見られているか」を把握します。
確認ポイント:
- ランディングページのパフォーマンス
- 主要ページの平均エンゲージメント時間
- 離脱率が高いページの特定
3. コンバージョン → イベント
「成果が出ているか」を把握します。
確認ポイント:
- CV数の前週比・前月比
- CVRの推移
- 主要CVイベントの達成状況
探索レポートの活用
「探索」は、GA4の最も強力な機能の1つです。UAのカスタムレポートより遥かに柔軟で、詳細な分析が可能です。
探索の種類と用途
| テンプレート | 用途 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| 自由形式 | 表やグラフで自由に分析 | ★★★ |
| ファネルデータ探索 | CVまでの離脱を分析 | ★★★ |
| 経路データ探索 | ユーザーの行動経路を可視化 | ★★ |
| セグメントの重複 | 複数セグメントの重なりを分析 | ★ |
| コホートデータ探索 | ユーザーの継続率を分析 | ★★ |
| ユーザーのライフタイム | LTVの分析 | ★(EC向け) |
実践:ファネル分析の設定例
導入事例:SaaS企業G社
「問い合わせフォームの離脱率が高いことは感覚的にわかっていましたが、GA4のファネル分析で可視化したところ、入力フォームで68%が離脱していることが判明。フォームの項目を10個から5個に減らしたところ、完了率が2.3倍に改善しました」(グロースチーム 佐々木様)
フォーム完了率を分析するファネル設定
ステップ設定:
- フォームページ閲覧(/contact)
- フォーム入力開始(form_startイベント ※GTMで設定)
- フォーム送信(form_submitイベント)
- 完了ページ(/contact/thanks)
この設定により、「どのステップで何%が離脱しているか」が一目でわかります。
GA4の予測機能・AI活用
GA4には、機械学習を活用した予測機能が搭載されています。これはUAにはなかった、GA4の大きな強みです。
予測指標
一定条件を満たすと、以下の予測指標が利用可能になります。
| 予測指標 | 内容 | 活用例 |
|---|---|---|
| 購入の可能性 | 今後7日間に購入する可能性 | 購入確度の高いユーザーにリターゲティング |
| 離脱の可能性 | 今後7日間にサイトを利用しなくなる可能性 | 離脱しそうなユーザーにメール配信 |
| 予測収益 | 今後28日間の予測収益 | 高LTVユーザーの特徴分析 |
利用条件
- 過去28日間で1,000人以上の購入/離脱ユーザー
- モデルの品質が一定基準以上
中小規模のサイトでは条件を満たせないことも多いですが、満たした場合は非常に強力な機能です。
予測オーディエンスの活用
予測指標を使って、Google広告のオーディエンスを作成できます。
具体的な活用例
- 「購入の可能性が高い」ユーザー → <a href="https://ads.google.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">Google広告</a>で優先的にリターゲティング
- 「離脱の可能性が高い」ユーザー → メールで再エンゲージメント施策
GA4で見るべき重要指標とKPI
Webサイト全体のKPI目安
当社が分析支援を行う中で、業種別に多く見られる目安値をご紹介します。
| 指標 | BtoBサイト | ECサイト | メディア |
|---|---|---|---|
| エンゲージメント率 | 50-65% | 40-55% | 55-70% |
| 平均エンゲージメント時間 | 1分-2分 | 2分-4分 | 1分30秒-3分 |
| 新規ユーザー率 | 60-75% | 50-70% | 70-85% |
| セッションあたりページ数 | 2-4ページ | 4-8ページ | 1.5-3ページ |
※あくまで目安です。自社の過去データとの比較を重視してください。
チャネル別に見るべき指標
| チャネル | 重視する指標 | 改善アクション例 |
|---|---|---|
| オーガニック検索 | ユーザー数、ランディングページ別CVR | SEO強化、記事リライト |
| 有料検索 | CV数、CPA、ROAS | 入札調整、LP改善 |
| SNS | 新規ユーザー数、エンゲージメント率 | 投稿内容改善、ターゲット調整 |
| 直接 | リピーター率、CV数 | メール施策、顧客育成 |
| メール | CVR、エンゲージメント時間 | 件名改善、セグメント精査 |
GA4とGoogle広告の連携
連携のメリット
GA4と<a href="https://ads.google.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">Google広告</a>を連携すると、以下のメリットがあります。
- GA4のコンバージョンをGoogle広告にインポート(広告の最適化に活用)
- GA4のオーディエンスをGoogle広告でターゲティング
- Google広告の費用データをGA4で確認
連携手順
- GA4の管理画面を開く
- プロパティ設定 → 「Google広告のリンク」を選択
- 「リンク」をクリック
- 連携するGoogle広告アカウントを選択
- 設定を確認して「送信」
注意点: 連携には両方のアカウントの管理者権限が必要です。
GA4活用のよくある課題と解決策
課題1:データが少なくて分析できない
解決策
- 期間を長く取る(最低1ヶ月以上)
- セグメントを広げる
- イベントの計測漏れを確認(リアルタイムレポートで検証)
課題2:レポートの見方がわからない
解決策
- まず標準レポートから始める(探索は後回し)
- 1つの指標に絞って追いかける(例:週次のCV数だけ見る)
- <a href="https://skillshop.exceedlms.com/student/catalog/list?category_ids=6431-google-analytics-4" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">Google Analytics Academy</a>の無料講座を受講
課題3:コンバージョンが計測されない
解決策
- リアルタイムレポートでイベント発火を確認
- コンバージョンとしてマークされているか確認
- データフィルタで除外されていないか確認
- GTMを使用している場合、タグの発火タイミングを確認
課題4:UAの数値と合わない
解決策
- 計測方法が異なるため、完全一致は期待しない
- 傾向(増減)で比較する
- GA4の数値を基準に再設定する
- 詳しい違いは<a href="https://support.google.com/analytics/answer/11986666" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">Google公式ヘルプ</a>を参照
よくある質問
Q. GA4は無料で使えますか?
A. はい、GA4は完全無料で利用できます。大規模サイト向けの有料版(GA4 360)もありますが、月間1,000万イベント以下のサイトであれば無料版で十分です。無料版でもBigQuery連携が可能な点は、UAからの大きな改善点です。
Q. データ保持期間を延ばすには?
A. GA4の標準設定では、ユーザーデータの保持期間は2ヶ月または14ヶ月です。必ず14ヶ月に設定してください(管理 → データ設定 → データ保持)。さらに長期間のデータを保持したい場合は、<a href="https://cloud.google.com/bigquery" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">BigQuery</a>へのエクスポートを設定してください。
Q. 自社IPを除外するには?
A. 管理 → データストリーム → タグ設定 → 「内部トラフィックの定義」で、除外したいIPアドレスを設定します。その後、管理 → データ設定 → データフィルタで内部トラフィックを除外(有効化)します。
Q. Search Consoleと連携すべきですか?
A. 必ず連携してください。<a href="https://search.google.com/search-console" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">Search Console</a>と連携することで、GA4内で検索クエリデータを確認でき、SEO分析がしやすくなります。
まとめ
GA4は、現代のWebマーケティングに欠かせないアクセス解析ツールです。UAとは異なる設計思想を理解し、正しく活用することで、より深いユーザー理解と効果的なマーケティング施策が可能になります。
GA4活用の基本ステップ
- 初期設定を正しく行う(データストリーム、拡張計測、データ保持期間14ヶ月)
- コンバージョン(キーイベント)を設定する
- 週次で標準レポートを確認する習慣をつける
- 探索レポートで詳細分析を行う
- Google広告と連携して広告効果を最大化
押さえるべき新しい概念
- イベントベースの計測
- エンゲージメント率(直帰率の代替)
- 予測指標(機械学習の活用)
- 探索レポート(自由形式の分析)
GA4の学習には時間がかかりますが、一度マスターすれば、UAよりも柔軟で深い分析が可能になります。
参考リンク
- <a href="https://analytics.google.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">Google Analytics</a>
- <a href="https://support.google.com/analytics/" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">GA4公式ヘルプセンター</a>
- <a href="https://skillshop.exceedlms.com/student/catalog/list?category_ids=6431-google-analytics-4" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">Google Analytics Academy(無料講座)</a>
- <a href="https://tagmanager.google.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">Google Tag Manager</a>
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※本記事の情報は2026年1月時点のものです。GA4は頻繁にアップデートされるため、最新情報は<a href="https://support.google.com/analytics/" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">Google公式ヘルプ</a>をご確認ください。
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