「Figma AIって最近よく聞くけど、何ができるの?」「デザイン作業が本当に速くなるの?」「AIに仕事を奪われるんじゃ...」
デザイナーの間でこのような声をよく聞きます。Figma AIは、デザインツールFigmaに統合されたAI機能群で、デザインワークフローを劇的に効率化します。しかし、デザイナーの仕事を奪うものではなく、むしろデザイナーの創造性を解放するツールです。
本記事では、Figma AIの基本から実践的な活用方法まで、初心者の方でも今日から使い始められるように、豊富な事例とともに徹底解説します。
Figma AIとは? - デザインワークフローを変革するAI
Figmaとは
まず、Figmaについて簡単に説明します。
Figmaは、世界中のデザイナーに使われているクラウドベースのデザインツールです。UI/UXデザイン、プロトタイピング、デザインシステムの構築など、デジタルプロダクトデザインのすべてをカバーします。
主な特徴:
- ブラウザで動作(インストール不要)
- リアルタイムコラボレーション
- デスクトップアプリも利用可能
- 無料プランあり
Figma AIの概要
Figma AIは、2023年から段階的に提供が開始されたFigmaのAI機能群です。
Figma AIでできること:
- テキストからUIデザインを生成
- 画像を生成・編集
- レイヤー名を自動でリネーム
- コンテンツ(テキスト・データ)を自動生成
- プロトタイプを自動作成
従来のデザインプロセスとの違い
従来のデザインプロセス:
1. 要件を確認(30分)
2. 参考デザインを探す(1時間)
3. ワイヤーフレーム作成(2時間)
4. UIデザイン作成(4時間)
5. バリエーション作成(2時間)
6. レイヤー整理(30分)
合計: 約10時間
Figma AIを活用したプロセス:
1. 要件を確認(30分)
2. AIでベースデザイン生成(10分)
3. カスタマイズ・調整(2時間)
4. AIでバリエーション生成(10分)
5. AIでレイヤー整理(5分)
合計: 約3時間
時間の節約だけでなく、より多くのアイデアを試せるようになります。
Figma AIの料金プラン
プラン別の機能
| プラン | 月額 | AI機能 |
|---|---|---|
| Starter(無料) | ¥0 | 一部のAI機能 |
| Professional | $15/エディター | フルAI機能 |
| Organization | $45/エディター | フルAI機能 + 管理機能 |
| Enterprise | 要問合せ | カスタムAI + セキュリティ |
無料プランでできること
無料プランでも以下のAI機能が利用可能です:
- レイヤー名の自動リネーム
- 一部のコンテンツ生成
- Make Designs(回数制限あり)
Professionalプランのおすすめポイント
本格的にFigma AIを活用するなら、Professionalプラン($15/月)がおすすめです。
含まれる機能:
- すべてのAI機能が無制限
- チームでのコラボレーション
- バージョン履歴(30日間)
- 共有リンク
主要機能1: Make Designs(UIデザイン自動生成)
Make Designsとは
Make Designsは、Figma AIの目玉機能です。テキストで説明するだけで、AIがUIデザインを生成します。
例:
プロンプト: 「ログイン画面、メールとパスワード入力、青を基調としたモダンなデザイン」
結果: ログイン画面のUIが自動生成される
使い方(ステップバイステップ)
ステップ1: Make Designsを起動
- Figmaでファイルを開く
- キャンバス上で右クリック
- 「AI」→「Make Designs」を選択
または:
- ショートカット: Command/Ctrl + K で検索
- 「Make Designs」と入力して選択
ステップ2: プロンプトを入力 作りたいUIを説明するテキストを入力します。
良いプロンプトの例:
「ECサイトの商品詳細ページ、大きな商品画像、
価格と購入ボタン、レビュー星評価、
白背景にオレンジのアクセントカラー」
ステップ3: 生成を待つ 数秒〜十数秒で、複数のデザインバリエーションが生成されます。
ステップ4: 選択・カスタマイズ
- 気に入ったデザインを選択
- 必要に応じて手動で調整
- コンポーネント化して再利用
プロンプトの書き方(コツと例)
基本構成:
[画面の種類] + [主要な要素] + [スタイル/トーン] + [カラー]
業種別プロンプト例:
ECサイト:
商品一覧ページ、カード型レイアウト、
商品画像・名前・価格・お気に入りボタン、
4列グリッド、ミニマルデザイン、
白背景にブラックのテキスト
SaaSダッシュボード:
管理画面ダッシュボード、
左サイドバーナビゲーション、
KPIカード4つ、折れ線グラフ、データテーブル、
ダークテーマ、紫のアクセントカラー
モバイルアプリ:
フードデリバリーアプリのホーム画面、
検索バー、カテゴリスクロール、
おすすめ店舗カード、下部タブナビゲーション、
明るくフレンドリーな雰囲気、赤とオレンジ
SNS/コミュニティ:
SNSアプリのプロフィール画面、
丸いアバター、フォロワー数、投稿グリッド、
編集ボタン、タブ切り替え、
クリーンでモダン、ブルー系
避けるべきプロンプト
❌ 悪い例:
- 「かっこいいデザイン」(抽象的すぎる)
- 「いい感じのUI」(具体性がない)
- 「モダンな画面」(要素の指定がない)
✅ 良い例:
- 具体的な画面の種類を指定
- 必要な要素をリストアップ
- 色やスタイルを明確に
Make Designsの活用シーン
1. アイデア出し・ブレスト
同じ要件で10パターン生成
→ チームで議論
→ 方向性を決定
→ 詳細デザインに進む
2. クライアント提案
要件をプロンプト化
→ 複数バリエーション生成
→ クライアントに選択肢を提示
→ フィードバックを反映
3. プロトタイプの高速作成
主要画面をAIで生成
→ 画面遷移を設定
→ クリッカブルプロトタイプ完成
→ ユーザーテストへ
主要機能2: 画像生成
Figma内での画像生成
Figma AIでは、デザインに使用する画像を直接生成できます。
使い方:
- 画像を配置したいフレームを選択
- 右クリック→「AI」→「Generate Image」
- 生成したい画像を説明
- 生成された画像から選択
プロンプト例:
「オフィスで働く若い日本人ビジネスパーソン、
ノートPCを使っている、明るい自然光、
プロフェッショナルな雰囲気」
画像生成の活用シーン
1. モックアップ用のダミー画像 実際の画像がまだ用意できない段階で、それらしい画像を生成してモックアップを完成させる。
2. ヒーロー画像・背景 Webサイトのヒーローセクションやバナーの背景画像を生成。
3. アイコン・イラスト シンプルなアイコンやイラストを生成してデザインに使用。
注意点
- 生成された画像は著作権クリア(Figmaの規約に従う)
- 人物の顔が入る画像は精度にばらつきがある
- 最終的な商用利用前に品質確認が必要
主要機能3: Auto Rename Layers(レイヤー自動リネーム)
なぜレイヤー名が重要か
デザインファイルのレイヤー名は、以下の理由で重要です:
- チームコラボレーション: 他のデザイナーがファイルを理解しやすい
- 開発者への引き継ぎ: エンジニアがコンポーネントを特定しやすい
- 保守性: 後から編集する際に迷わない
しかし、作業中は「Frame 123」「Group 456」のような自動名が溜まりがちです。
Auto Rename Layersの使い方
ステップ1: レイヤーを選択 リネームしたいレイヤー(複数可)を選択。
ステップ2: AIリネームを実行
- 右クリック→「AI」→「Rename Layers」
- または、メニュー「Plugins」→「Rename Layers」
ステップ3: 確認・適用 AIが提案した名前を確認し、問題なければ適用。
リネームの例
変更前 → 変更後
Frame 1234 → Login Button
Group 56 → Header Navigation
Rectangle 789 → Search Input Field
Ellipse 12 → User Avatar
活用のコツ
1. 作業の最後にまとめて実行
デザイン作業完了
→ 全レイヤーを選択
→ Auto Rename実行
→ ファイル整理完了
2. 開発引き継ぎ前に実行
デザイン確定
→ Auto Rename実行
→ 開発者がコンポーネント名を把握しやすくなる
主要機能4: Content Generation(コンテンツ生成)
コンテンツ生成とは
デザインに必要なダミーテキストやデータを、AIが自動生成する機能です。
生成できるもの:
- ユーザー名
- メールアドレス
- 住所
- 電話番号
- 日付
- 商品名・説明
- レビューテキスト
使い方
テキストレイヤーでの使用:
- テキストレイヤーを選択
- 右クリック→「AI」→「Generate Content」
- 生成したいコンテンツの種類を選択
プロトタイプでの使用: リピートグリッドと組み合わせて、大量のダミーデータを一括生成。
活用例
ユーザーリスト:
田中太郎 → 鈴木花子 → 佐藤健一 → ...
tanaka@example.com → suzuki@example.com → ...
商品リスト:
商品名: オーガニックコットンTシャツ
価格: ¥3,980
レビュー: 「肌触りが良く、着心地抜群です」
SNS投稿:
ユーザー名: @design_lover
投稿: 「今日は新しいプロジェクトに着手。楽しみ!」
いいね: 234
コメント: 18
主要機能5: Auto Layout Suggestions
Auto Layoutとは
Figmaの強力な機能の一つで、要素を自動的に整列・配置する仕組みです。レスポンシブデザインの基盤となります。
AIによるAuto Layout提案
Figma AIは、既存のデザインを分析し、Auto Layoutの適用を提案します。
使い方:
- レイアウトを適用したいフレームを選択
- AIが自動でAuto Layout設定を提案
- 提案を適用またはカスタマイズ
効果:
- 手動設定の手間を削減
- 最適なパディング・ギャップを提案
- レスポンシブ対応が容易に
実践的な活用フロー
フロー1: 新規プロジェクトのキックオフ
Day 1: 要件整理とアイデア出し
1. 要件をテキストで整理
2. Make Designsで10パターン生成
3. チームでレビュー
4. 方向性を3パターンに絞る
Day 2: デザイン詳細化
1. 選んだ方向性をベースに詳細デザイン
2. コンポーネント化
3. Auto Rename Layersで整理
4. Content Generationでダミーデータ追加
Day 3: プロトタイプ・レビュー
1. 画面遷移を設定
2. クリッカブルプロトタイプ完成
3. ステークホルダーレビュー
4. フィードバックを反映
フロー2: 既存デザインの改善
1. 現状のデザインを分析
2. Make Designsで改善案を生成
3. 良いアイデアを既存デザインに取り入れる
4. A/Bテスト用のバリエーション作成
フロー3: デザインシステム構築
1. 主要コンポーネントをMake Designsで生成
2. 統一感を確認・調整
3. Auto Rename Layersで命名規則を統一
4. コンポーネントライブラリ化
効果的なプロンプトライティング
プロンプトの基本構造
[画面タイプ] + [主要コンテンツ] + [レイアウト] + [スタイル] + [カラー]
詳細なプロンプトテンプレート
ランディングページ:
SaaSプロダクトのランディングページ、
ヒーローセクション(キャッチコピー + CTA)、
特徴セクション(3カラム)、
料金プランセクション(3プラン比較表)、
FAQセクション(アコーディオン)、
フッター、
ミニマルでプロフェッショナル、
ネイビーと白
管理画面:
プロジェクト管理ツールのダッシュボード、
左サイドバー(ナビゲーション + ユーザー情報)、
ヘッダー(検索 + 通知 + プロフィール)、
メインエリア(KPIカード4つ、タスクリスト、カレンダー)、
モダンでクリーン、
ライトグレー背景、ブルーアクセント
モバイルアプリ:
ヘルスケアアプリのホーム画面(iPhone 14サイズ)、
上部に今日の目標達成率(円グラフ)、
アクティビティサマリー(歩数、消費カロリー、心拍数)、
週間トレンドグラフ、
下部タブナビゲーション、
フレンドリーで明るい、グリーン系
日本語 vs 英語
日本語でも動作しますが、英語の方が精度が高い場合があります。
日本語:「ログイン画面」
英語: 「Login screen with email and password fields」
日本語でも動作するが、英語の方がより細かいニュアンスを伝えられることが多い。
おすすめのアプローチ:
- まず日本語で試す
- 結果が期待通りでない場合は英語で試す
- 両方試して良い方を採用
他のAIツールとの連携
Figma + ChatGPT/Claude
活用法1: プロンプトの作成
ChatGPTに依頼:
「ECサイトの商品詳細ページを作りたいのですが、
Figma AIに入力する効果的なプロンプトを作成してください」
ChatGPTの回答をFigma AIに入力
活用法2: コピーライティング
1. Figma AIでUIを生成
2. ChatGPTでUIに入れるコピーを作成
3. Figmaでテキストを配置
Figma + Midjourney/DALL-E/Firefly
活用法: 高品質な画像生成
1. Midjourney/Fireflyで画像を生成
2. 生成した画像をFigmaに配置
3. UIデザインに組み込む
Figma内蔵の画像生成で十分な場合もありますが、より高品質な画像が必要な場合は専門ツールとの併用がおすすめです。
Figma + GitHub Copilot
活用法: デザインからコード生成
1. Figmaでデザイン完成
2. 開発者がFigmaを参照
3. GitHub Copilotがコード生成を支援
4. デザインと一致するUIを効率的に実装
おすすめのAI対応プラグイン
Magician
機能:
- AIによるデザイン生成
- コピーライティング
- アイコン生成
料金: 無料(一部有料)
Automator
機能:
- ワークフローの自動化
- 繰り返し作業の効率化
料金: 無料
Content Reel
機能:
- AIによるコンテンツ生成
- ダミーデータの一括生成
料金: 無料
Unsplash
機能:
- 高品質な無料画像を検索・挿入
- AIによる画像検索
料金: 無料
Figma AI vs 他のデザインAI
比較表
| 項目 | Figma AI | Framer AI | Canva AI | Adobe Firefly |
|---|---|---|---|---|
| UI/UXデザイン | ◎ | ○ | △ | △ |
| 画像生成 | ○ | ○ | ◎ | ◎ |
| プロトタイプ | ◎ | ◎ | × | × |
| コラボレーション | ◎ | ○ | ○ | △ |
| 開発連携 | ◎ | ◎ | × | × |
| 日本語 | ○ | ○ | ◎ | ○ |
| 価格 | $15/月〜 | $5/月〜 | $12.99/月〜 | ¥680/月〜 |
使い分けの目安
Figma AI
- 本格的なUI/UXデザイン
- チームでの協業
- 開発チームとの連携
- デザインシステム構築
Framer AI
- Webサイト制作(コードなし)
- ランディングページ
- ポートフォリオサイト
Canva AI
- マーケティング素材
- SNS画像
- プレゼンテーション
Adobe Firefly
- 画像生成・編集
- Photoshopとの連携
- 商用利用(著作権クリア)
よくある質問(FAQ)
Q1. Figma AIは無料で使えますか?
A. 一部の機能は無料プランでも利用可能です。
無料で使える機能:
- レイヤー名の自動リネーム
- 一部のコンテンツ生成
- Make Designs(回数制限あり)
有料プラン($15/月〜)が必要な機能:
- Make Designsの無制限利用
- すべてのAI機能
- チームでの共同編集
Q2. 日本語のプロンプトに対応していますか?
A. 基本的に対応していますが、英語の方がより良い結果が得られることが多いです。
おすすめのアプローチ:
- シンプルな指示: 日本語でOK
- 複雑な指示: 英語で試すと精度が上がる場合あり
Q3. 生成されたデザインの著作権は?
A. Figmaの利用規約に従い、生成されたデザインはユーザーが自由に使用できます。商用利用も可能です。
注意点:
- 既存の有名ブランドを模倣するプロンプトは避ける
- 人物の顔が入る画像は権利関係に注意
Q4. AIが生成したデザインはそのまま使えますか?
A. ベースとしては使えますが、そのまま本番利用するにはカスタマイズが必要です。
AI生成デザインの位置づけ:
AI生成 = ベース・たたき台
↓
デザイナーが調整・カスタマイズ
↓
完成デザイン
AIは0→1の作業を効率化しますが、最終的な品質担保は人間のデザイナーが行います。
Q5. デザイナーの仕事はAIに奪われますか?
A. いいえ、むしろデザイナーの価値が高まります。
AIが得意なこと:
- 定型的な作業の自動化
- 大量のバリエーション生成
- 繰り返し作業の効率化
人間のデザイナーが担うこと:
- ビジネス課題の理解
- ユーザーへの共感
- 創造的な問題解決
- ブランド体験の設計
- AIの出力の評価・調整
AIを使いこなせるデザイナーは、より多くの価値を生み出せるようになります。
デザイン制作のご相談
Figma AIをはじめとするデザインツールの進化により、高品質なデザインをより効率的に制作できるようになりました。しかし、「ツールは使えるけど、戦略的なデザインができない」「AIで生成したものをどう活かせばいいかわからない」という声も聞きます。
EMPLAYでは、戦略的なデザイン制作からツール活用まで、包括的にサポートしています。
EMPLAYのサービス:
「効果的なWebデザインを依頼したい」「デザインリニューアルを検討している」という方は、ぜひ お問い合わせ ください。無料相談を承っております。
まとめ
Figma AIはデザインワークフローを大幅に効率化する強力なツールです。
覚えておくべきポイント:
-
主要機能を理解する
- Make Designs: UIデザイン自動生成
- 画像生成: デザイン用画像の生成
- Auto Rename Layers: レイヤー名の自動整理
- Content Generation: ダミーコンテンツ生成
-
プロンプトの書き方
- 具体的に要素を列挙
- スタイルとカラーを明確に
- 英語の方が精度が高い場合あり
-
AIの位置づけ
- AIはベース・たたき台を生成
- 最終品質は人間が担保
- デザイナーの仕事を奪うのではなく、効率化する
-
他のツールとの連携
- ChatGPT/Claude: プロンプト作成、コピーライティング
- Midjourney/Firefly: 高品質画像生成
- GitHub Copilot: コード生成
まずは無料プランで試してみて、小さなプロジェクトでAI機能を使い始めてみてください。
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- Adobe Firefly完全ガイド - AI画像生成
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※本記事の情報は2026年1月時点のものです。Figma AIの機能は頻繁に更新されるため、最新情報は<a href="https://www.figma.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">公式サイト</a>をご確認ください。