「Midjourneyって聞くけど、仕事で使っても大丈夫なの?」「AIで生成した画像で著作権トラブルになりたくない」「Photoshopと連携できるAI画像生成ツールはないの?」
クリエイターやマーケターの間で、このような不安や疑問をよく聞きます。Adobe Fireflyは、これらの懸念を解消するために設計された、商用利用に安全なAI画像生成サービスです。
本記事では、Adobe Fireflyの基本から実践的な活用方法まで、初心者の方でも今日から使い始められるように、豊富な事例とともに徹底解説します。
Adobe Fireflyとは? - 商用利用に安全なAI画像生成
Adobe Fireflyの概要
Adobe Fireflyは、Adobeが2023年から提供を開始したAI画像生成サービスです。PhotoshopやIllustratorとネイティブに連携し、クリエイティブワークフローに自然に組み込めます。
Fireflyの意味: 「Firefly(蛍)」は、暗闘の中で光を放つ存在。クリエイターの創造性を照らし、インスピレーションを与える存在になることを目指して命名されました。
他のAI画像生成との決定的な違い
Adobe Fireflyの最大の特徴は「商用利用に安全」であることです。
| 項目 | Adobe Firefly | Midjourney | DALL-E 3 | Stable Diffusion |
|---|---|---|---|---|
| 商用安全性 | ◎(IP補償付き) | △ | △ | × |
| 学習データ | 透明(著作権クリア) | 不明 | 不明 | 不明 |
| Photoshop連携 | ◎(ネイティブ) | × | × | × |
| 日本語対応 | ◎ | △ | ○ | △ |
なぜ商用利用に安全なのか
1. 学習データが著作権クリア
Adobe Fireflyが学習に使用したデータ:
- Adobe Stock(ライセンス済み画像)
- パブリックドメイン
- 著作権の切れた作品
学習に使われていないもの:
- Webスクレイピングで収集した画像
- 著作権のある作品
- ユーザーの作品(明示的なオプトインがない限り)
2. IP補償(知的財産補償)
Adobe Fireflyで生成した画像が著作権侵害で訴えられた場合、Adobeが法的費用を補償します(有料プランで適用)。
これにより、企業は安心してAI生成画像を商用利用できます。
Adobe Fireflyの料金プラン
利用方法別の料金
Adobe Fireflyは複数の方法で利用できます。
1. Firefly Web版(firefly.adobe.com)
| プラン | 月額 | クレジット/月 |
|---|---|---|
| 無料 | ¥0 | 25クレジット |
| Firefly単体 | ¥680 | 100クレジット |
| Firefly Premium | ¥1,980 | 1,000クレジット |
2. Creative Cloud経由
| プラン | 月額 | Firefly利用 |
|---|---|---|
| Photoshop単体 | ¥2,728 | 含む |
| フォトプラン | ¥1,078〜 | 含む |
| Creative Cloud コンプリート | ¥6,480 | 含む |
Creative Cloudを契約していれば、追加料金なしでFirefly機能を利用できます。
クレジットの仕組み
Fireflyでは「クレジット」という単位で利用量を管理します。
クレジット消費の目安:
- テキストから画像生成: 1クレジット/画像
- 生成塗りつぶし(Photoshop): 1クレジット/回
- 生成拡張(Photoshop): 1クレジット/回
- ベクター生成(Illustrator): 1クレジット/回
無料の25クレジットでできること:
- 画像生成を25回試す
- または生成塗りつぶしを25回使う
どのプランを選ぶべきか
無料版がおすすめの人:
- まずは試してみたい
- 月に数回程度の利用
Firefly単体(¥680/月)がおすすめの人:
- 定期的にAI画像生成を使いたい
- Photoshopは使わない
- 月100クレジットで十分
Creative Cloud契約がおすすめの人:
- Photoshop/Illustratorを日常的に使う
- 生成塗りつぶし・生成拡張をフル活用したい
- プロフェッショナルなクリエイター
Firefly Web版の使い方
テキストから画像生成
ステップ1: アクセス
- <a href="https://firefly.adobe.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">firefly.adobe.com</a>にアクセス
- Adobe IDでログイン(なければ無料作成)
ステップ2: 「テキストから画像生成」を選択 ホーム画面から「テキストから画像生成」をクリック
ステップ3: プロンプトを入力 作りたい画像を説明するテキストを入力
プロンプト例:
「日本の桜並木、春の朝、柔らかい光、パステルカラー、写真風」
ステップ4: スタイル設定 右側のパネルでスタイルを調整:
- コンテンツタイプ: 写真 / アート / グラフィック
- スタイル: 水彩、油絵、3D、アニメ風など
- カラー&トーン: 明るい、暗い、ビビッド、パステルなど
- ライティング: ゴールデンアワー、スタジオライト、ドラマチックなど
- 構図: クローズアップ、広角、俯瞰など
ステップ5: 生成 「生成」ボタンをクリックすると、4つのバリエーションが生成されます。
ステップ6: 選択・ダウンロード 気に入った画像を選択し、ダウンロードまたは編集を続行。
効果的なプロンプトの書き方
基本構成:
[被写体] + [シーン/場所] + [スタイル] + [ムード] + [照明/色調]
ジャンル別プロンプト例:
ビジネス系:
「オフィスで働く若いビジネスパーソン、
ノートPCを使っている、モダンなワークスペース、
明るく活気のある雰囲気、自然光、写真風」
プロダクト系:
「スマートウォッチ、白い大理石の台の上、
ミニマルな構図、柔らかい影、商品撮影風」
風景系:
「富士山と桜、春の早朝、
霧がかかった幻想的な雰囲気、
ドラマチックな照明、高品質な風景写真」
抽象系:
「テクノロジーと自然の融合、
デジタルと有機的な要素、
ブルーとグリーンのグラデーション、
未来的だが温かみのある雰囲気」
避けるべきプロンプト
❌ 悪い例:
- 「かっこいい画像」(抽象的すぎる)
- 「有名人の○○」(著作権・肖像権の問題)
- 「ディズニー風」(著作権のある作品の模倣)
✅ 良い例:
- 具体的な被写体、シーン、スタイルを指定
- オリジナルの表現を心がける
参照画像の活用
Web版では、参照画像をアップロードして、スタイルや構図を指定できます。
使い方:
- 「構成参照」または「スタイル参照」を選択
- 参照したい画像をアップロード
- プロンプトを入力して生成
活用例:
- ブランドガイドラインに合った画像を生成
- 既存のビジュアルと統一感のある画像を作成
Photoshopとの連携
生成塗りつぶし(Generative Fill)
生成塗りつぶしは、Photoshopの選択範囲にAIが画像を生成・合成する機能です。
使い方:
ステップ1: 選択範囲を作成
- なげなわツール
- クイック選択ツール
- オブジェクト選択ツール など、任意の選択ツールで範囲を選択
ステップ2: 生成塗りつぶしを実行
- 選択範囲を作成すると、コンテキストタスクバーに「生成塗りつぶし」が表示
- クリックしてプロンプト入力欄を表示
ステップ3: プロンプトを入力(または空欄)
- プロンプト入力: 指定した内容を生成
- 空欄で実行: 周囲に合わせて自然に塗りつぶし
ステップ4: 「生成」をクリック 3つのバリエーションが生成されます。
ステップ5: 選択 プロパティパネルで、生成されたバリエーションから選択。
生成塗りつぶしの活用例
1. 背景の差し替え
選択: 背景を選択
プロンプト: 「海辺のビーチ、夕日」
結果: 人物はそのまま、背景だけが海辺に変わる
2. オブジェクトの追加
選択: 追加したい場所を選択
プロンプト: 「コーヒーカップ」
結果: 選択範囲にコーヒーカップが生成される
3. 不要物の除去
選択: 消したいオブジェクト(電線、人物など)を選択
プロンプト: 空欄で実行
結果: 周囲に合わせて自然に消える
4. 服装の変更
選択: 服の部分を選択
プロンプト: 「赤いドレス」
結果: 服が赤いドレスに変わる
生成拡張(Generative Expand)
画像の外側を自然に拡張する機能です。
使い方:
ステップ1: 切り抜きツールを選択 ツールパネルから切り抜きツールを選択
ステップ2: 画像を拡大 切り抜き枠を画像の外側にドラッグして拡大
ステップ3: 「生成拡張」をクリック オプションバーの「塗りつぶし」から「生成拡張」を選択
ステップ4: 生成 「生成」をクリックすると、拡張部分が自動生成
生成拡張の活用例
1. 縦長画像を横長に
用途: Instagramのストーリー用画像を、
Webサイトのバナー用に横長に変換
方法: 左右に拡張して横長に
2. 印刷用に余白を追加
用途: ポスターやチラシで、テキストを入れるスペースを確保
方法: 上部または下部に拡張
3. SNS用にアスペクト比変更
用途: 同じ画像を異なるSNS用にリサイズ
Twitter: 16:9
Instagram フィード: 1:1
Instagramストーリー: 9:16
→ 生成拡張で各比率に対応
画像を生成(Text to Image in Photoshop)
Photoshop内で直接、テキストから画像を生成できます。
使い方:
- 新規レイヤーを作成
- 選択範囲を作成(または全体)
- 生成塗りつぶしでプロンプトを入力
- テクスチャ、背景、オブジェクトなどを生成
Illustratorとの連携
ベクター生成(Text to Vector)
テキストからベクターグラフィックを生成できます。
特徴:
- 編集可能なベクターとして生成
- パスの調整が可能
- 拡大縮小しても劣化しない
使い方:
- Illustratorで新規ドキュメント作成
- 「ウィンドウ」→「テキストからベクター」を選択
- プロンプトを入力
- 生成されたベクターを選択・編集
テキストエフェクト
文字にテクスチャやエフェクトを適用できます。
例:
- 炎で燃える文字
- 花で装飾された文字
- 金属質感の文字
- 草木で覆われた文字
使い方:
- Web版のFireflyで「テキストエフェクト」を選択
- テキストを入力
- エフェクトのプロンプトを入力
- 生成
ビジネス活用シーン
活用シーン1: 広告・マーケティング
課題:
- バナー広告に使う画像が必要
- ストック画像では差別化できない
- 撮影するほどの予算はない
Fireflyの活用:
プロンプト: 「スマートフォンを持つ若い女性、
笑顔、カフェの窓際、柔らかい自然光、
モダンでおしゃれな雰囲気、広告風」
結果: ブランドイメージに合ったオリジナル画像を生成
効果:
- ストック画像よりもオリジナリティがある
- 撮影コストの削減
- 複数のバリエーションを短時間で作成
活用シーン2: ECサイトの商品画像
課題:
- 商品を様々なシーンで見せたい
- 全パターン撮影するのは大変
- 季節ごとに画像を更新したい
Fireflyの活用:
背景差し替え:
元画像: 白背景の商品写真
生成塗りつぶしで背景を選択
プロンプト: 「クリスマスの装飾、暖かい雰囲気」
結果: 季節に合わせた商品画像に変身
シーン画像の作成:
プロンプト: 「リビングルームのソファの上に
置かれたブランケット、居心地の良い雰囲気、
北欧風インテリア」
結果: ライフスタイルイメージを生成
活用シーン3: プレゼン資料
課題:
- プレゼン資料に合う画像がない
- 抽象的なコンセプトを視覚化したい
- 統一感のあるビジュアルを揃えたい
Fireflyの活用:
コンセプト: 「イノベーション」を表現
プロンプト: 「成長する植物と最先端テクノロジーの融合、
光り輝く粒子、希望に満ちた未来、
ブルーとグリーンの配色、抽象的なイメージ」
活用シーン4: 印刷物デザイン
課題:
- パンフレットに大きな画像が必要
- 高解像度の画像を用意するのが大変
- 撮影した画像のアスペクト比が合わない
Fireflyの活用:
生成拡張で対応:
元画像: 正方形の商品写真
生成拡張で: 横長のパンフレット用に拡張
高品質な画像生成:
Web版Fireflyで高解像度オプションを選択
印刷品質の画像を生成
他のAI画像生成ツールとの比較
詳細比較表
| 項目 | Adobe Firefly | Midjourney | DALL-E 3 | Stable Diffusion |
|---|---|---|---|---|
| 商用安全性 | ◎(IP補償付き) | △ | △ | × |
| 学習データ透明性 | ◎(明確) | ×(不明) | ×(不明) | △ |
| Photoshop連携 | ◎(ネイティブ) | × | × | △(プラグイン) |
| 日本語プロンプト | ◎ | △ | ○ | △ |
| アート性 | ○ | ◎ | ◎ | ◎ |
| 写真リアリズム | ◎ | ○ | ○ | ◎ |
| 無料利用 | ○(25クレジット) | ×(有料のみ) | ○(制限付き) | ◎(無料) |
| 料金 | ¥680/月〜 | $10/月〜 | $20/月 | 無料〜 |
| 商用ライセンス | 明確 | あり(条件付き) | あり(条件付き) | 複雑 |
使い分けの目安
Adobe Firefly
- 商用利用が前提
- 著作権トラブルを避けたい
- Photoshop/Illustratorと連携したい
- 企業・クライアントワーク
Midjourney
- アート性の高い画像を作りたい
- 個人利用・ポートフォリオ
- 創作活動
DALL-E 3
- ChatGPTと組み合わせて使いたい
- テキスト指示の精度を重視
- 汎用的な用途
Stable Diffusion
- 完全なカスタマイズが必要
- ローカル環境で動かしたい
- 技術的な知識がある
商用利用時の注意
Firefly以外を商用利用する場合の注意点:
-
著作権侵害リスク
- 学習データに著作権のある画像が含まれている可能性
- 生成された画像が既存作品に類似する可能性
-
訴訟リスク
- 現在、複数のAI画像生成サービスが訴訟中
- 将来的に利用者にも影響が及ぶ可能性
-
クライアントへの説明責任
- 「このAI画像は法的に問題ない」と保証できるか
Fireflyなら:
- 学習データが明確(著作権クリア)
- IP補償でリスクをカバー
- クライアントに説明しやすい
よくある質問(FAQ)
Q1. 無料で使えますか?
A. はい、Adobe ID(無料)で月25クレジットまで利用可能です。
月25クレジットでできること:
- 画像生成約25回
- 生成塗りつぶし約25回
より多く使いたい場合:
- Firefly単体プラン: ¥680/月(100クレジット)
- Creative Cloud: Photoshop等と一緒に利用
Q2. Photoshopがないと使えませんか?
A. Web版(firefly.adobe.com)は単体で利用可能です。
Web版でできること:
- テキストから画像生成
- テキストエフェクト
- 生成塗りつぶし(Webでも可能)
Photoshopが必要な機能:
- 高度な画像編集との連携
- より細かい選択範囲の指定
- 他のPhotoshop機能との組み合わせ
Q3. MidjourneyやStable Diffusionより良いですか?
A. 用途によります。
Fireflyが優れている点:
- 商用利用の安全性
- Photoshop連携
- 日本語対応
Midjourney/SDが優れている点:
- アート性・創造性
- コミュニティ
- カスタマイズ性(SD)
おすすめの使い分け:
- 仕事で使う → Firefly
- 個人の創作活動 → Midjourney/SD
- 両方使い分ける → 最適
Q4. 日本語でプロンプトを書いても大丈夫?
A. はい、日本語プロンプトに対応しています。
日本語で問題なく使える場面:
- 一般的な画像生成
- 日本特有のシーン(桜、神社など)
英語の方が良い場合:
- より細かいニュアンスを伝えたいとき
- 英語圏の文化に関する画像
Q5. 生成した画像の著作権は?
A. 生成した画像は商用利用可能です。
権利関係:
- 生成画像の著作権: ユーザーに帰属
- 商用利用: OK
- クライアントへの納品: OK
IP補償(有料プラン):
- 万が一著作権侵害で訴えられた場合
- Adobeが法的費用を補償
クリエイティブ制作のご相談
Adobe Fireflyをはじめとするデザインツールの進化により、高品質なビジュアルをより効率的に制作できるようになりました。しかし、ツールを使いこなすだけでは、ビジネス成果につながるクリエイティブは生まれません。
EMPLAYでは、戦略的なクリエイティブ制作から、AIツールを活用した効率化まで、包括的にサポートしています。
EMPLAYのサービス:
「効果的なビジュアル制作を依頼したい」「AIツールを使った効率化を相談したい」という方は、ぜひ お問い合わせ ください。無料相談を承っております。
まとめ
Adobe Fireflyは商用利用に安全なAI画像生成サービスです。
覚えておくべきポイント:
-
商用利用の安全性
- 学習データが透明(著作権クリア)
- IP補償付き(有料プラン)
- クライアントワークに安心して使える
-
Adobe製品との連携
- Photoshopで生成塗りつぶし・生成拡張
- Illustratorでベクター生成
- 既存ワークフローに自然に組み込める
-
料金プラン
- 無料で25クレジット/月
- Firefly単体: ¥680/月
- Creative Cloud契約者: 追加料金なし
-
使い分け
- 商用利用・企業ワーク → Firefly
- 個人の創作 → Midjourney等も検討
- 両方使い分けるのが最適
すでにCreative Cloudを契約している方は、今すぐFirefly機能を試してみてください。
関連記事
AI画像生成・デザインツールについてさらに詳しく知りたい方へ。
- AIツール完全ガイド - 主要AIツール70選
- Midjourney完全ガイド - アート性の高い画像生成
- Figma AI完全ガイド - UIデザインのAI活用
- Canvaビジネス活用ガイド - マーケティングデザイン
※本記事の情報は2026年1月時点のものです。Adobe Fireflyの機能・料金は更新される可能性があるため、最新情報は<a href="https://www.adobe.com/jp/products/firefly.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer nofollow">公式サイト</a>をご確認ください。